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【開催報告】8月 NASC OPEN DAY 〜医療×異分野で描く“共創病院”の未来〜

  • 執筆者の写真: Smart City Nagano Smart City Nagano
    Smart City Nagano Smart City Nagano
  • 9月18日
  • 読了時間: 5分

2025年8月26日、長野市・丸山産婦人科医院にて、8月の NASC OPEN DAY 共創ディスカッション会 を開催しました! 

NASC OPEN DAYは、NAGANOスマートシティコミッションが主催する、会員とつくりあげる交流デーです。 


今回のテーマは、「全世代のすこやかな未来を育む“共創病院”を考えよう」

― 医療×異分野×テクノロジーのクロスオーバーで描く、健やか経済圏の共創ディスカッション会 ―


医療と地域をつなぐ“共創病院”の可能性


今回のOPEN DAYでは、病院を「病気を治す場所」から「暮らしを共につくる場」へと拡張する視点で、病院の新たな役割や地域とのつながりについて考えました。


登壇いただいたのは、

●      竹田陽介さん(病院マーケティングサミットJAPAN 代表理事)

●      小山晃英さん(同理事/奈良県立大学准教授/長野市出身)

●      渡邉智子さん(丸山産婦人科医院 副院長)


竹田さんからは、「病院をまちの健やか共創ハブとして活用する」という先進事例をご紹介いただき、医療現場の枠を越えたコミュニティ形成の重要性や、ご自身の活動から全国の事例を共有いただきました。


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病院にかかる前の個人の健康、健やかな暮らしには、地域や社会づくりが関係しており、今病院もいかに地域への貢献を共創していくかということが注目されているという話でした。


また、世代を超えたユニークな共創事例として、あらゆる挑戦する人=ワカモノとの取り組みも紹介いただきました。地域の和菓子企業と高校生のアイディアが、夜勤や緊急外来で疲れた医療従事者の体力回復への課題とつながり、「あんこチャージ」なる取り組みへ。


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小山さんからは、SONYのカーブアウト企業であるMUSVI株式会社のテレプレゼンシステムMADOを使った医療現場での活用などの、DXに限らないテクノロジーや行動科学を活用した地域実践事例を共有いただき、医療と他分野が連携することで広がる新しい価値創造の可能性を示唆いただきました。


さらに、長野市地域で100年以上続く地域の産婦人科を経営する渡邉副医院長からは、人口減少下で表面化している、お産に関わる長野市の地域医療の課題や現場の想いをお話しいただきました。


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共創ディスカッションで生まれたアイディア


インプットトークの後は、参加者同士でグループディスカッションを実施。

「未来の健やかな共創ハブとしての病院」をテーマに、職種や立場を越えた自由な対話が行われました。


参加者にはNASC会員である地域企業のほか、県立大学の教授、また、これを機に、集まった地域の他の病院関係者も集まりました。


問いはありたいビジョン共創からはじまります。

「長野地域の“すこやか”を育む病院があったとしたら、どんな風景がうまれると思いますか?」


また、今回は医療従事者が一緒に対話に参加いただけたことにより、当事者の想いを聞くということ大事にしました。


「もし病院が『健やかさの共創ハブ』になるとしたら、医療従事者として一番大切にしたい価値観や想いは何ですか?」


最後の問いはその場にいる参加者全員がどんなアクションにつなげられるかを想起できる問いへ「その風景を実現するために、自分が(団体・技術・人)が“共創”で貢献できることは何ですか?」


参加者からでた意見やアイディアの紹介です。

1. 病院を地域コミュニティの拠点に

  • 外来診療がない午後の時間帯や空きスペースを活用し、病院を地域住民の集いの場として開放する

  • 丸山産婦人科の 1階カフェと5階多目的スペースを活かし、イベントやコミュニティ活動を企画・運営したい

  • 新生児から高齢者まで、多世代・多様な人がつながる「地域のハブ」として病院を機能させる


2. 医療と暮らしをつなぐ仕組み

  • 「暮らしの中に医療を溶け込ませる」ことで、より良い暮らしを実現する

  • 医療従事者からは、「多様な背景を持つ人に平等に医療を提供すること」「暮らしを起点にした医療の提供が大切」という声があがった


3. 新しいイベントやサービスの可能性

  • 病院を軸にした新しい交流イベントの構想(例:医療をテーマにした“出会いの場”づくり)

  • 子育て世代が安心して参加できるよう、一時的に子どもを預けられる仕組みの必要性

  • ワークインライフ事業と連携し、5階スペースを活用した柔軟な働き方・学び方の場づくり


4. “食”を介した共創の場づくり

  • キッチンのあるスペースを活かし、参加者同士で一緒に料理をつくるワークショップを開催する

  • 「同じ釜の飯を食う」体験を通じて、参加者同士の距離を縮める仕掛け

  • 竹田先生のカレーイベントのように、食を起点としたつながりの機会を増やす


など、共創プロジェクトの“タネ”となる具体的なアイディアが業種や立場を超えた対話の中で、地域に開かれた病院の姿が少しずつ輪郭を帯び、医療と地域企業が垣根を越えてつながる可能性を感じました。


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参加者の声

  • 「病院が地域の居場所になれば、子育て中でももっと気軽に足を運べる」

  • 「多様な世代が自然につながれる場として、病院の活用に可能性を感じた」

  • 「医療と暮らしを分けず、暮らしの中で医療を受けられる環境が理想的」

  • 「食やイベントを通じて人がつながる仕組みを、病院だからこそ実現できる」

  • 「顔見知りのコミュニティができれば、子どもを安心して預けられる環境づくりにもつながる」


立場を越えた多様な価値観に触れ、新しい協働のきっかけとなる時間となりました。


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今後に向けて


今回のNASC OPEN DAYでは、「医療」「テクノロジー」「コミュニティ」を横断する新しい価値創造の可能性を探ることができました。


今後もNASCでは、こうした出会いや対話の場を継続的に提供し、長野から新しい共創モデルを発信するハブとしての役割を果たしていきます。


共創パートナーを探したい方、テーマやアイディアをカジュアルに話したい方は、ぜひお気軽にNASC事務局までご連絡ください。


 
 
 

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