「健やかな暮らし」を実現する新たなアイディア創出へ。令和7年度ワーキンググループDAY2後半
- Smart City Nagano Smart City Nagano

- 2025年9月25日
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NFILプログラムのDAY2後半は、参加者がDAY1で発散させたアイディアを具体化し、ビジネス構想へと練り上げていくための重要なセッションとなりました。
ここでは、ナラティブを通じてチーム内の共感を深め、共創のための思考法を学び、事業構想シートを用いた具体的なアイディアの整理、そしてワールドカフェと共感マップ・ステークホルダーマップを通じて視野を広げ、多様な関係者を理解することを目指しました。
ナラティブで共感から社会や組織を巻き込む
DAY2後半は、まず「ナラティブ」の共有から始まりました。ナラティブとは、単なる物語ではなく、「自分がその物語の中にいる」という当事者意識を持った語りを指します。DAY1でアイディアを発散し、DAY2前半で「なぜ自分がこのテーマに向き合うのか」という自己整理を行った上で、今回は各参加者が自身のビジョンとコンセプトをナラティブに言語化し、チーム内で共有しました。
共有の際には、話し手は自身のビジョン(「私達が目指すのは___な未来」)とコンセプト(「そのために私達は__をつくる・実行する」)を1.5分間で語り、聞き手は共感できる点と気づき(質問や異なる視点)を付箋にメモしました。

共創アイディア手法を学ぶ
次に、アイディアを固めるための手法として、「エフェクチュエーション」と「デザイン思考」が紹介されました。特にエフェクチュエーションは、因果関係が不明確な新規事業創出において有効な起業家マインドとして、以下の5つの原則が説明されました:
Bird in Hand(手中の鳥): 今手元にあるリソースから始める。
Affordable Loss(許容可能な損失): 許容できる損失額を設定し、どこまで失敗しても良いかを計算する。
Crazy Quilt(クレイジーキルト): 協力してくれる多様な人たちを増やし、関係性を築く。
Lemonade(レモネード): 予期せぬ偶然の出来事を活用し、逆境をチャンスに変える。
Pilot in the Plane(飛行機のパイロット): コントロール可能な部分に集中し、臨機応変に対応する。
また、事業構想のステップとして、まず「何を」するのか、次に「誰の」「どんな課題を解決」するのかを明確にし、その後に「ビジネスモデル」と「お金」を考えるべきだと強調されました。特に「誰に」対するプロジェクトで、「その人にとってどう嬉しいのか」という顧客価値の本質を捉える重要性が示されました。
グループワーク(事業構想シート)
参加チームは、事業構想サマリーシートへの記入に取り組みました。
特にこのセッションでは、シートの左側の項目、すなわち「誰の?(顧客セグメント)」「どんな課題?(顧客課題)」「課題の解決、そして嬉しいこととは(提供価値)」「どのようにして解決している?(サービスの提供手段または解決策)」に焦点を当てて議論し、書き進めました。


視野拡張とステークホルダーを理解する(ワールドカフェ)
アイディアを固めるグループワークの後は、ワールドカフェ形式での対話が行われ、視野の拡張とステークホルダーの理解を深める機会が設けられました。
ワールドカフェは、カフェのようなカジュアルな雰囲気で自由な対話を行うことで、多様な意見を取り入れるのに有効な形式です。
目的は、他のチームとの対話を通じて視野を広げ、共感や違いをきっかけに自チームのアイディアを磨くことでした。
進め方としては、各チームからリーダーとサブリーダーの2名がホスト役として選出されました。ホスト以外のメンバーは他のテーブルに移動し、ホストは自チームの事業構想について説明。移動したメンバーは、評価や批評ではなく、「気づき」や「質問」といった「問いやヒント」を渡し、相手チームの発想を広げる「触媒」となることが求められました。
2回のセッションを経て、元のチームに戻ったホストは、得られたフィードバックや気づきをチーム全体に共有し、自チームのアイディアをさらに深化させる機会としました。
参加者からの感想コメント
それぞれのプロジェクトをどうやって事業として成立させていくかのアイディア出しはおもしろい。他のプロジェクトの話を聞くのも刺激になります。
構想アイディアが様々な異業種の方からの意見を頂き視野が広がりました


共感マップ&ステークホルダー
視野拡張のセッションに続いて、共感マップとステークホルダーマップが紹介されました。これらは宿題として、次回までに埋めて提出するよう指示されました。
共感マップは、特定のペルソナ(ターゲットユーザー)にとって、その商品やサービスが本当にメリットがあり、使い続けられるかを判断するために、ユーザーの心理を深く理解するためのフレームワークです。
ユーザーが置かれた環境や、その中で抱く感情・思考について理解を深めるだけでなく、チーム内で共通認識を築く目的でも使用されます。
ステークホルダーマップは、プロジェクトに影響を与える利害関係者(ステークホルダー)の関係性を図式化したものです。マップ上に整理することで、影響度や相関関係を分析し、サービスデザインやプロジェクトマネジメントの設計に役立てます。
重要なのは、マップの「可視化」自体ではなく、マップを使って「対話すること」です。
これらのマップは、「マルチステークホルダー状態」という概念に基づき、売り手と買い手だけでなく、周囲の多様な関係者(商店街、交通事業者、行政、大学、居住者、生産者など)を考慮し、全体最適を目指すためのツールとして提示されました。

DAY2後半は、アイディアの具体化、多様な思考法の習得、そして多角的な視点から事業構想を検討するための集中的な学習と実践の機会となりました。
今後は、これらの構想をさらに精緻化し、具体的なビジネスモデルの構築とヒアリングプランの作成へと進んでいく予定です。
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